たぴ岡文庫

今宵も語る、どこかの誰かの物語

憂鬱系

小説「騒がしい」

さ【騒がしい】幸せなことのひとつ

小説「消しゴム」

け【消しゴム】結局は何も消してくれない

小説「影」

か【影】どこにでもいて、嘲笑ってくるもうひとつの自分

小説「貴女だけが救い」

*うつ病や死を仄めかす表現がございます。ご注意ください。 あぁ、もう薬が切れてしまった。何をする気力もない。ベッドから起き上がることも、追加の薬をもらうために病院に行くこともできやしない。今受信した連絡を見ることだって、できないんだ。 今度…

小説「雨にうたれて」

「もう、君とは会えない」 そんな冷たい言葉で突き放された。私の鼓膜を震わせたのは、貴方の声なんかじゃない。ただの機械音。どうして直接言ってくれなかったの。とめどなくあふれるこの感情は、貴方に届きもしない。落ちていくだけ。私も一緒に底まで連れ…

小説「世界で一番幸せな僕」

風を感じる。何となく、生きているんだと自覚させられる。しかし、こんなタイミングでそんなことを説かれても、僕は困るばかりだ。 みんな、何をしているのかな。僕を嫌いな君たちは、何も感じたりはしないだろうな。僕の気持ちなんて少しもわからないお前た…