たぴ岡文庫

今宵も語る、どこかの誰かの物語

短編

小説「積み木」

つ【積み木】結局崩さなくてはならないもの

小説「幸せな悪夢」

*人間を食べる描写があります。ご注意ください。 不気味な夢を見た。気味が悪くて吐き気がする、でもその中にも大きな幸福が横たわっているような、そんな悪夢。 内容はほとんど覚えていないのに、その不快感は鮮明にこの喉に残っている。首を絞められるよ…

小説「エンドレスゲーム」

夢を見た。まるで世界が終わるみたいな、そんな夢。 俺はとてつもなく広い草原に一人で立っていて、周りには何もない。こんなこと有り得るのかってくらい雲ひとつない晴天。何となく転がりたくもなるような、最高の天気だった。しばらく気持ちのいい風に当た…

小説「貴女だけが救い」

*うつ病や死を仄めかす表現がございます。ご注意ください。 あぁ、もう薬が切れてしまった。何をする気力もない。ベッドから起き上がることも、追加の薬をもらうために病院に行くこともできやしない。今受信した連絡を見ることだって、できないんだ。 今度…